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白馬鑓ヶ岳2903m
槍ヶ岳に行くつもりだったが、パソコンで天気図を確認すると日曜日の天気がイマイチである。急遽予定を変更して、日帰りで白馬三山を縦走して、大出原を滑って、鑓温泉に入って 、日光浴をする計画にした。

午前2時30分に起きて4時に猿倉へやってきた。ちょっと遅刻気味だが、厚い雲の隙間から青空が見えるので、雲の上は快晴だろうと信じて出発。

白馬尻にやってくると、だんだんガスが消えてテンションが高まってきた。
主稜方面に2名の登山者とデブリを登っているカモシカが気になる。カモシカも登る時は人間と同じようにジグザグに登っているようだが、ちょっとした落石でも安全地帯に走る姿を目撃してしまった。逃げ足は速いようだ。

しばらくすると太陽の熱で雪が緩み、落石が頻発する。フラットな斜面は、石や雪の塊が勢いよく転がってきて下を向く暇が無い。まだ大きな石が転がってこないだけマシか…


避難小屋がある付近より正規のルートを外れて稜線を目指す。今年は昨年に比べて積雪量が多く、前日に雪が降ったおかげで真冬のようだ。重めのパウダーなので、このまま大雪渓を滑って猿倉に戻りたい気分だが、せっかく温泉のタオルを持ってきたことだし、先を急ごう。

杓子岳のトラバースルートは、しっかり雪があって、ところどころにアイスバーンもある。滑落したら登り返すのが大変そう。後続のボードのパーティーは、杓子岳の良さそうな斜面を選んで滑っていたので、先を急いで白馬鑓ヶ岳に来てしまったのが勿体無かった。

山頂の標識が倒れており、雪の中から掘り出してみた。写真撮影の為に建てようかと思ったが、風が強くて再び倒れた。

滑り出すルートを確認しながら夏道を下り、板を装着できそうな場所を見つけて滑り出す。真下を見ると超特急の斜面が続くが、広くて快適そうだ。だが、鑓温泉方面から登ってきた人が斜面の岩場で休んでおり、雪崩を発生させて、巻き込んだら大変なことになる。気温も上昇してるし、なるべく安全な場所から滑り出すことにした。


 


今日は石で板が傷つくのを恐れて140cmの短い板を持ってきたが、パウダーを滑るには役不足である。大回りをするとバランスを崩すので、小回りしながら鑓温泉を目指す。

今日の雪は、とても滑りやすくて気分が良い。純白のような雪は、足元を見ると酔いそうだ。どこまでも続きそうな広い斜面を楽しみながら鑓温泉に到着。振り返ると1番左の綺麗なシュプールを描けて大満足。


今年の露天風呂は漏水してなくて快適そのもの。ちょっと熱めだが、景色が良いので何時間でも入っていた気分だ。また、硫黄の成分が強めなので泉質的にもトップクラス。

猿倉に戻るのが遅くならないうちに鑓温泉を出発。小日向山の登り返しを考えると嫌になってしまう。


温泉直下から雪質が変わり、汚れたザラメを滑ってゆく。快適とは言えないが、まあまあの斜面である。しばらくすると縦溝や雪崩の跡が酷くなり、ターンが出来なくなってしまった。
板をザックに取り付け再び歩き始める。小日向山のコルが、やけに遠く感じる。やっとこコルに到着したが、もっと縦溝が深くなり、もうテレマークターンをしたくない。短い板だと大波を越える気分だ。

やっと縦溝から開放されたら、今度はブナの皮が板に張り付いてスキーが滑らない。皮を擦って綺麗にしても全然滑らない。最後は必死になってストックを漕いで駐車場に戻った。


 


猿倉(4:31)〜白馬尻(5:34)〜避難小屋(7:35)〜稜線(8:34)〜白馬鑓ヶ岳(10:50)〜白馬鑓温泉(11:40−12:40)〜小日向山コル(13:52)〜猿倉(14:31)

2005年5月14日

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平15総使、第244号)」


登山をされる方へ

日帰りで帰ってこれる山登りが中心となっています。
山に登られる方は地元の警察や登山地図を参考に登山計画を立ててください。なお、このサイトはあくまで私が見た現地の様子なので、参考程度に御覧下さい。