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岩殿山1007m
岩殿山は7世紀に学文という行者が開山して、嘉祥元年(848年)に慈覚大師が堂宇を建立した。だが、明治10年に焼失して麓に移ったようだ。

岩殿寺から標識に従って林道を走ってると、昨年の大雨の影響で進めなくなってしまった。災害が無ければ、もう少し先まで行けるようだが、どうにもならないので仕方なく歩き始めた。

流木や土砂が流れた様子を観察すると、この辺りは激しく水が流れたようだ。土砂崩れがあちこちに見えて、何とも痛々しい姿だ。


沢から離れると新緑が眩しくなってきた。やっと山らしくなってきたが、足を滑らすと谷底まで落ちそうである。

しばらくすると九頭龍社に到着した。
「九頭龍権現を祀る。戸隠より分けてもらった水樽が納めてある。岩殿山権現のら伽水という。干ばつの時は、巨岩の下から湧き出る水をかき回し、雨乞い祈願をすると不思議と雨となり田畑を潤したと伝えられる。」


ジグザグ急登攻撃にあい、大汗をかきながら雷神社に到着した。ここに祠があったと思うが、現在では朽ちかけて残骸が放置してある。

「岩殿山はこの地方の水別けであり、五穀豊穣の祈願体である。風雨順次は豊作の必須条件であり、風雨を司る風の神及び雷神を祀ってある。地方の者はこの神様を「なる神様」と呼んでいる。」


学文のお墓を見て、本殿跡を通り過ぎると岩殿山のお堂がある。海底が隆起してできた山は、蜂の巣のような変わった模様を作り出し、大姥山の大穴と同じ感じだ。

三社権現は、杣と木挽きと大工の守護神のらしい。


お堂の横に大昔に作られたステップがあり、獣道のような登山道を進むと見晴らしが良い岩の上に到着した。落ちると帰ってこれなくなるが、北アルプスの眺めが素晴らしく京ヶ倉も目の前に見える。
さらに登って行くと山の神のような祠があって、怪しげな無名のピークに到着。
ここが山頂だと思っていたが、三角点が無いので違うようだ。
後日分かった事だが、地元の人は三社権現がある場所が岩殿山となってるらしい。


林道(9:36)〜九頭龍社(9:56)〜雷神社(10:00)〜三社権現(10:16)〜祠(10:34)〜無名のピーク(10:38)〜林道(11:47)

2005年5月10日


登山をされる方へ

日帰りで帰ってこれる山登りが中心となっています。
山に登られる方は地元の警察や登山地図を参考に登山計画を立ててください。なお、このサイトはあくまで私が見た現地の様子なので、参考程度に御覧下さい。