数日前に針ノ木岳に登った人の情報によると、「デブリが皆無で滑りやすい」との事だったので早起きして出かける事にした。
春になったら細めの板で行動することが多かったけど、今年からはザラメのシーズンでもセンター幅が広い板で滑る事にする。転倒回数を減らしてリスクを軽減したいからだ。
河原に雪が少なかったので駅の裏から夏道に沿って進む。全体的に雪の量が少なくて、いつもは見えていない堰堤がたくさん出現している。
滑走痕の上にはデブリが覆いかぶさっている部分もあるので、きっと数日以内の物だろう。谷を埋め尽くすように広がっている箇所もあるので、帰りはどうやって通るか考え物である。
まだ時間が早かったので、斜面はカチカチの状態である。雪崩が怖いので急いで安全な場所へ行きたいが、シールがスリップしてしまい先へ進めそうにない。アイゼンに切り替えて山頂を目指すことにした。
雪が緩んできて、とっても滑りやすい状況になってきた。稜線に上がると槍や立山の景色も素晴らしい。 頂上から滑る勇気は無いけど、とりあえず頂上まで板を担ぎ、のんびり休む事にした。
一段下がった所から滑りだすが、疲労のピークに達していたようで数ターンしかできない。踏ん張りも効かないので、のんびり出合いまで滑ると、今度は板が滑らなくなってしまい、バランスを保つのが精一杯となってしまった。