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鳥甲山2037m
その昔、のよさの里に泊まった時に「何て荒々しい山なんだろう」と思っていたが、自分が登るとは想像もしてなかった。自宅から秋山郷まで片道3時間。冬季オリンピックが開催されたことによって志賀高原の道路も走りやすくなった。
車中泊で三連休を過ごす為にパソコン、充電器、電池、食料、水を揃えてムジナ平の登山口へやってきた。台風が通過中で風も強い。雨は降ってないので土砂崩れの心配はなさそうだ。

朝起きて空を見上げると台風が残した真っ赤な空が広がっていた。雲の動きが異常に速くて風も強い。この分だと今日は台風一過の素晴らしい空になりそうだ。登山口の水場で喉を潤してから、そそくさと歩き始めた。

「何だ!この空気は?」まるで南国を歩いてるような蒸暑さである。台風が残した置土産だ。それにしても今日の体調はイマイチすぎる。日頃の疲れで1年に数回ある体調不良の日のようだ。「はぁはぁ」と忙しく呼吸をしながら鎖と梯子がある場所へ到着した。このハシゴは折りたたみ式の非難梯子でユラユラ揺れてながら登る。ブチっと切れて落ちるんじゃないかと心配したが何とか鎖に捕まることができた。

あのピークに到着したら休憩しよう!と頑張るが、その先にも似たようピークが次々と現れる。振り向けば秋山郷が見渡せる高さになっていた。


バテバテ状態で白ーに到着した。えらい登ってきたような気がしたけど何と1944mである。鳥甲山まで高度差が100m。ここから少し下ってカミソリの刃渡りと崩壊した場所を通らなければならない。登山口に「危険と感じたら引き返せ」と張り紙があったけど、ここまで来たら引き返す気にもなれない。ドロドロとなった登山道を下りながら、どんな場所かと不安になってきた・・・

カミソリの刃渡りに到着すると、鎖と針金に捕まりながら歩けるようになっていた。樹木に囲まれ高度感は無いが、下を覗き込むと絶壁の上に立ってるようだ。慎重に足元を選んで振り返ると、とんでもない場所を歩いて来たと痛感する。


登山口にあった張り紙の場所へやってきた。どちらも切れ落ちてて下り坂の痩せ尾根である。ここは風の通り道なのか?台風の強い風が通り抜けてて1歩目が出ない。風に煽られてバランスを崩すと滑り落ちてしまうので、風が弱まる一瞬を狙ってピョンピョンピョンと走り抜けた。
 

  屋敷山からの登山道と合流すると山頂も近い。この辺りから志賀高原の山が見渡せ、とっても景色が良いはずが、だんだん雲が多くなって遠くも見えなくなってきた。  

展望がイマイチと聞いていたが、木々の間から色々な方向が見える。ゆっくりラーメンを食べながらボケーっとしてると柏崎からやってきた1人の男性が話しかけてきた。喉が渇いたのでザックに入れたはずのペットボトルが見当たらない。どうやら車の中へ置き忘れてしまったようだ。残りの水は150cc。ラーメンを食べたことを後悔するが、荷物のチェックを怠った自分にも問題がある。
下りは水不足で体が火照ってしまい、やっとの思いで水場に到着した。ゴクゴクと冷たい水を飲んで赤い温泉で有名な小金沢温泉へ立ち寄ってみた。

ムジナ平登山口(5:38)〜水場(5:50)〜ハシゴ(6:39)〜白ー山頂(8:03)〜カミソリの刃渡り(8:30)〜鳥甲山(9:09)〜白ー山頂(10:31)〜水場(11:54)〜ムジナ平登山口(12:06)

2003年9月13日

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平15総使、第244号)」


登山をされる方へ

日帰りで帰ってこれる山登りが中心となっています。
山に登られる方は地元の警察や登山地図を参考に登山計画を立ててください。なお、このサイトはあくまで私が見た現地の様子なので、参考程度に御覧下さい。