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槍ヶ岳3180m
年末に諸々の事情で槍ヶ岳へ行けなかったので、GWに槍ヶ岳へ行こうと年明けから計画していたが、テレマークスキーの技術も、それなりに上達してきたので「槍岳山荘に泊まって飛騨沢と槍沢を滑りたい」とマッケン様にお願いしてみた。

ザックにスキーとテレマークブーツを取り付け、軽い足取りで新穂高を出発する。途中でトレッキングシューズをデポしてテレマークブーツに履き替えたが、なかなかシール登行ができず、滝谷の手前でようやく雪が続くようになった。
背中が軽くなってからはペースも上がり、4ヶ月ぶりに槍平小屋へ到着した。しかし、期待してた水は、まだ流れてない。
春を通り過ぎたような陽気は、とても日差しが強く、屋根からポタポタ落ちる雪解け水を水筒に補給して再び歩き出した。


年末に撤退した場所を通過して槍岳山荘が見えてくると飛騨沢の単調な上りが待っていた。
快適なザラメで早々に槍岳山荘を諦め滑り出したい気分だ。
しかし、簡単に諦めるわけにいかないので、何度も何度も休みながら稜線を目指した。

すっかり陽が傾き、槍沢が見える場所までやってくると大槍もバッチリ見ええる。槍沢では、スキーで滑ってる人や、これから槍岳山荘を目指して登っている人達が大勢いたけど、自分も何とか迷惑を掛かる前に山荘へ到着できそうだ。

ザックにスキーを取り付けたら荷物が多くてザックが重たい。ヘロヘロにながらテン場を通過するが、本来ならテントを背負って、ここまでやってくるつもりだったので、小屋泊まりに変更して正解だった。


素泊まりの受付を済ませ「キッチン槍」でビールを飲んでから夕陽を見にいくとオレンジ色の空が広がっていた。それほど寒くないので、ずーっと見てたかったけど、すっかり疲れてしまい、シールを剥がしたり、明日の準備が残っているので、適当なところで切り上げ寝床へ戻ることにした。

日の出を見ないで布団の中でモジモジしていたが、そろそろ起きないと永遠に起きれそうにない。もう6時30分である。
マッケンに蹴りを入れてから「キッチン槍」で朝食を作り、急いで大槍へ取り付くが、歩きにくいテレマークブーツだと滑落しそうで怖い。ピッケルでステップを作りながら慎重に登って、やっとこ山頂に到着した。

山頂から槍沢を滑るスキーヤーを見てると、まだ雪が硬くて何度も転倒している。どうやらフリートレックのようだ。次に槍沢へ飛び込んだ人も、あっさり転倒してズリズリ落ちていったが、もう少し雪が緩むまで待ったほうが良さそうだ。


槍沢の滑り出しはカリカリで転倒したら滑落しそうだ。
ヨレヨレしながら途中まで滑るが、そこから先は大きくターンしても板が引っ掛からず快適に滑れそうだ。

スイスイーっと殺生ヒュッテまで滑ったが、マッケンが撮影に失敗したとかで「もう1度登ってこい」と命令がくだり、フラフラになりながら登り返して滑り出す。だが前日のシュプールに板を取られ、あっさり転倒してしまった。


飛騨沢は陽が当たる時間も遅いので、なるべく雪が緩んでから滑り出す。
稜線付近は風の影響で雪が硬く、慎重にターンしながら飛騨沢の中間地点までやってきた。ザラメの斜面は、とっても快適で、気ままに滑りながらテレマークターンを楽しむ。

槍平に近づくにつれて板も滑らなくなりクロカン状態となってきた。
日差しが強いので昨日に比べて雪も少なくなり融けるのも早い。ノロノロ歩きながら新穂高へ下山すると林道にMTBがデポしてあって、ちょっとだけ羨ましかった。


第1日目
新穂高(4:57)〜穂高平小屋(6:05)〜滝谷(8:43)〜槍平小屋(10:34)〜槍岳山荘(17:11)

第2日目
槍岳山荘(10:17)〜槍平小屋(12:07)〜白出沢(14:28)〜新穂高(16:19)

2004年5月1〜2日

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平15総使、第244号)」


登山をされる方へ

日帰りで帰ってこれる山登りが中心となっています。
山に登られる方は地元の警察や登山地図を参考に登山計画を立ててください。なお、このサイトはあくまで私が見た現地の様子なので、参考程度に御覧下さい。