先週は、大雪を理由にさっさと帰ってきてしまったが、今日は先週のリベンジということで非常に楽しみである。
先週降った雪も無くなり、やっと春山らしくなってきた。まだ道路脇には雪の壁があるけど、カチカチに凍っているので雪崩の心配も少なそう。堰堤の通過も問題なさそうだし、南尾根から登るよりも、滑走コースの下見を兼ねながら雪渓を登ったほうが効率が良さそうである。
しばらくすると南峰の斜面が見えてきた。どこでも滑れそうな感じだが、アンカーとなる木が少なくて、雪崩が発生しそうで怖い。木曜日に降った雪が、どれだけ結合してるか分からないけど、巨大な雪屁が落ちていないので、危険な場所は、さっさと通過することにした。
アイゼンを装着して尾根を登り始めるが、しっかりアイゼンを喰いこませないと滑落しそうで怖い。陽が当たれば雪も緩んで登りやすいが、今度は雪崩の危険性もあるので安心できない。
予定では、登ってきたルートを滑走するつもりだったが、急斜面でクラックもたくさんあるので、あまり現実的ではなさそうだ。最悪の場合は南尾根を下るとして、もう少し快適に滑れそうな山頂直下が良さそうな気がしてきた。
稜線に到着すると目の前に種池山荘の避雷針が見えた。 小屋の方が除雪作業をしていたが、雪が多すぎてスコップで雪を崩しながら機械の操作をしている。何だか大変そうだ。
誰もいない山頂で、のんびり景色を楽しんでから下山の準備に取り掛かるが、今日の陽気だと、あまりのんびりしてられない。さっさとシールを剥がして、ちょっと下った場所から滑走を開始する。しかし、いきなり大斜面に飛び込む勇気は無いので、スキーカットしたり衝撃を与えながら、落ちていった雪の様子を見て、滑走ルートを考えることにした。
さっきまでカチカチの斜面は、すっかり緩んでザラメになってしまった。 下まで問題なく滑れそうだが、大きなターンはしたくないのでアルペンターンで慎重に高度を落とす。
安全な場所までやってくると、板が滑らないので直滑降で下るのみ。最後は意外と楽しかった。
2006年4月29日
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平15総使、第244号)」