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爺ヶ岳2669m

先週は、大雪を理由にさっさと帰ってきてしまったが、今日は先週のリベンジということで非常に楽しみである。


先週降った雪も無くなり、やっと春山らしくなってきた。まだ道路脇には雪の壁があるけど、カチカチに凍っているので雪崩の心配も少なそう。堰堤の通過も問題なさそうだし、南尾根から登るよりも、滑走コースの下見を兼ねながら雪渓を登ったほうが効率が良さそうである。

しばらくすると南峰の斜面が見えてきた。どこでも滑れそうな感じだが、アンカーとなる木が少なくて、雪崩が発生しそうで怖い。木曜日に降った雪が、どれだけ結合してるか分からないけど、巨大な雪屁が落ちていないので、危険な場所は、さっさと通過することにした。


今年は雪が多いらしく、どこに取り付いても藪こぎは無さそうだ。まだ時間が早いので、そのまま雪渓を登っても心配なさそうだが、ルートの下見をしなければならないので、正面の尾根に取り付いて種池小屋を目指す。

アイゼンを装着して尾根を登り始めるが、しっかりアイゼンを喰いこませないと滑落しそうで怖い。陽が当たれば雪も緩んで登りやすいが、今度は雪崩の危険性もあるので安心できない。


どこを見ても快適に滑れそうな斜面が続いている。但し、稜線には巨大な雪屁が残り、木曜日に発生したと思われる表層雪崩がいっぱいある。

予定では、登ってきたルートを滑走するつもりだったが、急斜面でクラックもたくさんあるので、あまり現実的ではなさそうだ。最悪の場合は南尾根を下るとして、もう少し快適に滑れそうな山頂直下が良さそうな気がしてきた。


稜線が近づき傾斜が緩むとシュープールが刻まれていた。前日のものだろうか?様子からすると、だいぶ雪が緩んでいたけど、なぜか途中から下山している。

稜線に到着すると目の前に種池山荘の避雷針が見えた。
小屋の方が除雪作業をしていたが、雪が多すぎてスコップで雪を崩しながら機械の操作をしている。何だか大変そうだ。


いつもの雷鳥スポットで雷鳥を観察し、テレマークスキーに履き替えて山頂を目指す。シールが良く効くので登りやすいが、まだカチカチなので気が抜けない。

誰もいない山頂で、のんびり景色を楽しんでから下山の準備に取り掛かるが、今日の陽気だと、あまりのんびりしてられない。さっさとシールを剥がして、ちょっと下った場所から滑走を開始する。しかし、いきなり大斜面に飛び込む勇気は無いので、スキーカットしたり衝撃を与えながら、落ちていった雪の様子を見て、滑走ルートを考えることにした。

さっきまでカチカチの斜面は、すっかり緩んでザラメになってしまった。
下まで問題なく滑れそうだが、大きなターンはしたくないのでアルペンターンで慎重に高度を落とす。


だんだん狭まってきて、滝っぽい場所にやってきた。雪が消えると通過が困難らしいが、今回は問題なく通過できた。デブリの下に隠れたクラックに悩まされたけど、デブリがフニャフニャだったので滑るには困らない。

安全な場所までやってくると、板が滑らないので直滑降で下るのみ。最後は意外と楽しかった。


登山口(5:03)〜尾根取り付き(6:22)〜種池山荘(9:44)〜南峰(11:07)〜登山口(12:07)

2006年4月29日

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平15総使、第244号)」


登山をされる方へ

日帰りで帰ってこれる山登りが中心となっています。
山に登られる方は地元の警察や登山地図を参考に登山計画を立ててください。なお、このサイトはあくまで私が見た現地の様子なので、参考程度に御覧下さい。